4月16日 水曜日 くもり。

フィンランドと日本、信仰の形も、似ている気がする。豪奢に飾ることは心の眼を曇らせる。シンプルに、唯、自然とあるがまま。
祀る神様は違うけど、信仰ってどこか通づるものがある。
左: 母とテンペリアウキオ教会
右: 須佐之男命の社#民藝旅 #出雲大社 #フィンランド pic.twitter.com/VYx3uebOi6— 東堂 優 / Yu TODO #民藝旅 (@todo_yu) April 16, 2019
まずは、斐伊川和紙さんからオススメいただいた出西窯さんへ。
オープンは9:30から。少しはやく着いてしまったので、のんびり近くをうろうろ。
出西窯が開くまで、野草のスケッチ。茎や節の分かれ方が奇数のもの、偶数のもの。だいたいの規則性があって、気づくと嬉しくなる。 pic.twitter.com/UEjVUC5yor
— 東堂 優 / Yu TODO #民藝旅 (@todo_yu) April 17, 2019
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出西窯は見学自由の工房と、直売所が併設。
窯の周りは「出西くらしのvillage」というオシャレスポット。
マガジンハウスの雑誌「& premium」にも掲載されたセレクトショップの「b-shop」や、独創的なオシャレパン「Le CochonD’or Shussai」もある。
うつわから暮しの提案をする、すてきなエリアです。
ひとまず、出西窯の直売所へ。

写真にあるどんぶりが素敵だな、と思ったけれど、うつわのフチは釉薬がかかっていないからザラザラ。うつわに口をつけて、スープをごくごく飲みたい時。くちびるにザラザラが当たるのは好みじゃない。(きっとこのどんぶりは、口をつけない前提でデザインされているんだと思う)
斐伊川和紙さんで見せてもらった、野性味のあるうつわは見えなくて。スタイリッシュな、洗練されたうつわが多かった。プロダクトデザイナーの柳宗理さんの指導が入っていると聞いたので、その影響が大きいのかもしれない。
個人的な好みの話ですが、自分の美しさに気づいていない田舎の少女が、むかしの出西窯。
都会に出て洗練されて万人に美しさを認められたのが、いまの出西窯。というイメージを持ちました。


時代が求めていることをデザイナーが読み取り、ディレクションしていく。
さらにうつわのあるライフスタイルを価値付けをすることで、うつわからブランディングができる。
窯元がこれからも必要とされていくために、作り手だけではなく、導き手も必要なのかも…と考えさせられる素敵な窯でした。

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はじめて民藝に関わる器に触れたのは、新宿の備前屋さん。湯町窯のマスタードイエローに触れたときの興奮は、いまでも温度を感じるほど。
ついにやってきました、5年越しの片思い、バーナードリーチ先生も作陶した「湯町窯」。






湯町窯は、新宿の備後屋さんで衝撃を受けて、社会人1年目で買い求めた窯。来てよかった。凄い。やっぱり、すごい。#民藝旅 #島根県 #湯町窯
— 東堂 優 / Yu TODO #民藝旅 (@todo_yu) April 17, 2019
湯町窯の三代目、福間琇士さんがお話をしてくださいました。
三代目にとっての、民藝とは?
ぼくは読み書きができないので、難しいことはわかりません。
でも、苦労して作っています。
憧れのうつわを作る民藝の流れをもつ窯の職人さんの言葉はとてもシンプルだった。
民藝とか、理論とか、そういう頭で考えることよりも、とにかく真面目に仕事をすることが大切。なぜなら、職人さんは作ることが第一の仕事だから。
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「よかったら、こっちへ」
三代目に呼ばれて別室のドアを潜る。するとそこには、バーナードリーチ先生や、棟方志功先生、山下清先生が湯町窯で作ったうつわがあった。



湯町窯の三代目にご案内頂いて、バーナード・リーチや、棟方志功、河井寛次郎、金城次郎…いろんな人の焼き物を見せてもらった。
模様や線が記号化する前の、生き物の音が聴こえそうなもの。「人が作り出した自然物」という答え、間違っていないかもしれない。涙が出てくる。#民藝旅 #湯町窯 pic.twitter.com/dPJcsrOTyy
— 東堂 優 / Yu TODO #民藝旅 (@todo_yu) April 17, 2019
各民藝館、職人、導き手、消費者。
「民藝」は柳先生がはじめて、いま、様々な形をもって生きている。
スープボウルと小皿を購入して、湯町窯を後にした。

出西窯と、湯町窯。どちらも民藝運動と関わりが深い窯なのに、全然違う。
この違いって、一体なんだろう。
「いきものの匂い」いまは、この言葉以外にしっくりくる言葉がみつからない。
もっと、一般的な、言葉はあるのかな。民藝は言葉探しの旅。
さてさて、明日は鳥取民藝美術館、日本のダヴィンチを知るへと、旅は続きます。
お楽しみに!もじゃ!
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